気分屋オタクの独り言

趣味が多すぎて収集つかないオタクの日々

初恋とテニミュ

私の初恋の人は、柳浩太郎である。
ミュージカルテニスの王子様*1の初演に主演のイケメン俳優だ。彼が私にとっての初めてのアイドル、である。大体13年位前の話である。

舞台上の彼はキラキラと輝いていた。もちろん、スポットライトを浴びていたから、とも言えたけど彼のオーラが絶対的な存在感が惹き付けてやまなかった。華奢な体に大きな瞳。オーディションに来た彼を見たプロデューサーは、この舞台の成功を確信したと言う。


ミュージカルテニスの王子様は2.5次元のジャンルでは草分け的な存在である。桃城武の「知ってるかい?」*2で始めるこの作品は10年以上たった今でもキャストを変えながらも続いている。
知っての通り、マンガは現在終了している*3。実際、ミュージカルテニスの王子様も完結した。だが、secondseason、thirdseasonと物語は最初から最後までループしながら続いている。私たち観客は越前リョーマの成長する姿を何度も見ることが出来るのだ。

そして柳浩太郎である。
この作品が彼のデビュー作にして人生の転換点になった。続編の第2作の稽古帰りに遭った自動車事故で後遺症が起こったのだ。詳しい内容は他の人のブログに書かれているが、この事故で彼は生死の境を漂った。そして右半身の不随と喉に麻痺が残った。俳優にとっては、特にミュージカル俳優としては致命的な損傷である。それでも彼はリハビリをして1年後舞台に復帰した。

ここまで読むと良い話、その彼が頑張って復帰した舞台が今でも人気という美談になる。
当の本人は復帰はしたかったが、当時美談にされるのが嫌で仕方なかったそうだ。

この舞台の10年後、私はあるきっかけで彼と再会した。大阪で行われた彼の体験談についての講演会に参加したのだ。
柳浩太郎は全く変わってなかった。私が観客席で見たキラキラとした光は変わらなかった。

彼は体調の悪化で休業中である。早く復帰してほしい。

*1:通称テニミュ

*2:これはオープニング曲の一節なのだが、当時ファンにクスクス笑われて本人たちは微妙だったらしい

*3:現在その後の話が<新テニスの王子様>として連載されている